Lilacの妊娠・出産・育児ノート

キャリア志向の強い女性や、仕事で既に責任ある立場にあったりする女性向けの妊娠・出産・育児ブログ。 妊娠したときのTips集、キャリアと妊娠・育児を取り巻く論点、女性リーダーシップと子育ての両立、日本と海外の状況比較、今は仕事に没頭中だけどいずれは子供も欲しいと思う若い女性向けのメッセージなど、様々な話題をお届けします

フレキシブル・リーダーシップ

リーダー型女性が「頼る・後方支援に回る」スタイルを築く8つの方法(後編)

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妊娠した時、または育児で、短い時間しか使えなくても効果的なリーダーシップを発揮するために、どうやって「頼る」「後方支援に回る」スタイルのリーダーシップを身につけるか。
男女関係なく、こういったフレキシブルなリーダーシップスタイルは、限られた時間で最大の効果を上げるために重要なスタイルだ。

前編ではマインドセットをどう変えればよいかについて書いたが、
後編では、このリーダーシップスタイルに向けて身に付けるべきスキルや技4つについて書こうと思う。

5. Will/Skillマトリックスの考え方を身につける

最近はコーチングの本などでも、色んな所でお目にかかるようになったWill/Skillマトリックス。
他の人が楽しんで仕事をし、力を発揮できる環境を整える「後方支援型リーダーシップ」では、それぞれのメンバーが仕事の内容に対して、今どのような状況にあるか正確に掴み、状況に応じて正しく対応することが重要となる。

Will/Skill マトリックスとは…

それぞれの人の状況を理解するため、やっている仕事に対するその人のやる気と、仕事に必要なスキルが高いか、低いかで4つの次元で評価するのが、Will/Skill マトリックスだ。
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①の象限にいるのは、今やっている仕事に対し、やる気もスキルも十分にある人。
ここは、基本スタンスとして完全お任せをする。余計な口は出さない。
ただし、そんな人でも詳細の案件によっては十分なスキルが無かったり、やりたくないことがあったりするので、その状況は細かく見てあげて、適宜異なる対応する。

②は、スキルは高いがやる気がどうも出ない、という人たち。
彼らには、今やっている仕事にやりがいを与えて、やる気を引き出すのが鍵になる。
その人の話をよく聞いて、やる気をなくしている理由を見つけ、解決していく。
休みが足りず、疲れているなら、休ませてあげる。
自分の出番が少なく、やる気を失っているなら、出番をたくさん作ってあげる、など。

③は、やる気はあるけれどスキルがない人たち。
彼らには、スキルをコーチングしてあげるのが最高の方法だ。
その時、どんなことも細かく指導するのではなく、困っている点をよく聞いて、その点に絞って解決策を与えることが大切だ。

④の、やる気もスキルもないという人たちには、しかたがないけれど、こちらが細かく指示を出し、言ったとおりやってもらうしかない。もしかしたら、本人たちもプロジェクトから外れることを期待しているかもしれないので、その場合はその方が両者にとってベストかもしれない。

Will/Skill マトリックスを使い間違えると...

対応の仕方を間違えると、非効率になり成果を得るのに時間がかかるばかりか、メンバーのやる気を損なってしまったり、不満だけが残ってしまうこともある。

例えば、③番のやる気はあるが、スキルが無いだけの人に、④番のように細かく命令したりすると、つまらなく感じ、やる気を失ってしまうだろう。やる気に応じて、必要なところだけやり方を教えるに留める必要がある。

逆に、③番の人に、①番のように完全に任せきってしまうと、その人はスキルがなくて困っているのに放任されることになり、かえって不満が残るだろう。もしくは、プロジェクト自体の失敗につながることもある。

チームメンバーのやる気やスキルは、プロジェクト単位ではなく、細かいタスク、サブタスクのレベルで異なっているはずなので、細かく状態を見極めて、使い間違えないことが大切だ。

5. 自分らしい「お願いの仕方」「頼り方」のスタイルを築く

自分で何でもリードして、やってしまうタイプのリーダー型女性は、そもそも人にお願いしたり、甘えたりすることに慣れていない人が多いかもしれない。
30代も過ぎれば、自分のスタイルが築かれているので、今更「頼る」「甘える」なんて私のスタイルじゃない!という人もいるだろう。

そういう場合は、まず自分らしいお願いの仕方のスタイルを作ることだ。
別に、「お願い♡」と可愛らしく甘えるだけがお願いではない。
スタイルを築くまでは、ある程度試行錯誤が必要なので、最初のうちは自分でやっていて気持ち悪いと思うこともあるが、徐々に自分らしいスタイルを見つけていくことが出来るだろう。

ここでは、女の子らしく甘えたり、お願いするのが不得意な女性に使えそうな「お願いスタイル」を4つほど紹介する。

いいとも!型お願いスタイル

「笑っていいとも」で、「XXしてくれるかな?」とタモリが聞くと、皆が「いいとも!」と答えるが、このノリでお願いするのが、いいとも!型お願いスタイルである。
男勝りな感じの女性で、自分は可愛らしいのと対極にある、と思っている人は、このスタイルまたはこの派生系を身につけると良いかもしれない。
「明日までに、XXやっておいてくれるかな?」と爽やかに言うのがコツ。
無事に終わったら、感謝の言葉を忘れずに。

頼りにしてるわ型お願いスタイル

男性で、このスタイルを築いている方が実は多い。
お願いする人に対し、自分は全幅の信頼をおいている、頼りにしている、という空気を作りながら、お願いするスタイルがこれだ。
言い方としては「あなたのことを頼りにしているわ」「これが出来るのは本当にあなたしかいないの」といったところか。(男性なら「君のことを本当に頼りにしているよ」「君だけが頼りだよ」と言うところ)
このスタイルは、相手とある程度の信頼関係が構築されていることが前提である。

無事に終わったら、「やっぱり頼りになるね」「やっぱり信頼できるわ」など、信頼度が増したことを伝えながら、ありがとうと感謝の気持を伝えよう。

拝み倒し型お願いスタイル

そんな偉そうなスタイルでお願いできない、どちらかというといつも謝ってばかりなので、という人は、拝み倒し型お願いスタイルから始めても良い。
「本当に申し訳ないんだけど、XXお願いできますか?」
「本当にごめん。どうしてもXXXをお願いしたんですが、頼んでもいいですか?」
など、恐縮しながらお願いするのが「拝み倒し型お願いスタイル」である。

断られた時は、すかさず「誰か他にお願いできる人を教えてもらえますか?お願いします。」とお願いスタイルのまま食い下がること。
また引き受けてもらった時は感謝を忘れずに。

巻き込み型お願いスタイル

若干高度な技で、やり方を間違えると嫌われることもあるが、慣れると一番効果的なのがこのスタイル。
お願いする対象の人を、お願いしたい仕事に早い段階で巻き込み、いつの間にかその人がリーダーシップを取るのが当たり前の流れを作るのが、この巻き込み型お願いスタイルである。
例えば、その仕事に関する質問を事前から投げかけて頼りにしたり、インフォーマルなミーティング等に参加してもらうなど、徐々に関わり度合いを上げていく。
その時点で、その人の仕事への興味や適性もある程度判断できる。

ただ、なし崩し的に巻き込んで断れない状況だけを作ってしまうと、嫌われることもあるので、どこかの段階できちんと本人の意志を確認する方が良い。

「お願いの仕方」は、その人の個性と相手の個性の組み合わせで、多種多様な技がある。
良ければ、皆さんの技も、コメント欄等でご紹介ください。

7. 頼まれた時は、30分カウンセリングをする

リーダー型女性は、「人に頼む」どころか人に頼られることも多く、断れないことも多いだろう。
世の中には「断る力」などの本も出ている。いわゆる「Yes No Yes」など、うまく断るスキルを身につけるのも大切だ。
でも断るのではなく、限られた時間で、相手に最大限の価値を届けると、もっと良い結果を生むことが多い。

人に何かをお願いされた時、まずは出来合いのものを送るとか、他の人に頼むということで解決できるかを考える。
それで解決するのが難しい場合、もしくは解決に時間がかかりそうな場合、私は30分間その人と時間を取るようにしている。
その30分の中で、何がその人にとって課題で、何を解決すれば、その人は満足するか、その人のためになるか、ということだけを考え、その場でできることだけを実施する。
自分の宿題は残さない。

実は自分が解決して、その人のために実施してあげるよりも、短時間でその人の話を聞き、その人の役に立つようにその場でできることだけをするほうが、はるかに相手に感謝される。

8. こちらからマメに「ほうれんそう」することで、相手の「ほうれんそう」を引き出す

社会人になり、最初に叩き込まれる「ほうれんそう(報告・連絡・相談)」であるが、人に仕事をお願いする立場になっても、このほうれんそうはとても大切だと思う。

お願いした仕事の状況がどうなっているか、報告してもらうのを待つのではなく、こちらから積極的に、自分が知っている状況を報告したり、相談したりする。
「報告して!」と要求するより、こちらから相談することで、報告の機会を作ってあげるほうが、向こうもやりやすく、スムーズにほうれんそうが出来る。
ほうれんそうは、先輩とか上司に対してのみするものではなく、後輩や部下に対しても行うと、見本にもなるし、より効果的な手段なのだ。

以上、「人に頼む」「後方支援に回る」タイプのリーダーシップスタイルを築くにあたり、使えると思うスキルを4つほど挙げてみました。 

前編はこちら→ リーダー型女性が「頼る・後方支援に回る」スタイルを築く8つの方法(前編)
 

リーダー型女性が「頼る・後方支援に回る」スタイルを築く8つの方法(前編)

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一昨日、リーダーシップと妊婦であることを両立する5つの方法という記事を書いた際、様々な反響を頂いた。
その中で、複数の方からこのような内容のコメントを頂いた。
職場で管理職に就くなど出世していたり、男性と対等に仕事をしている女性は、もともとリーダータイプで「人の先頭に立って頑張ろうと思う人」や「負けず嫌いな人」が多く、そもそも「人に頼る」ことが出来ずに苦労していることも多い。 
そもそも「頼る」が苦手な女性が、どうやって「頼る」とか「後方支援に回る」ことが出来るようになるのか
実は考えたら、私自身がついこの間まで、そういう人だった。

典型的な長女タイプ。
責任感が強く、自分がやらなきゃ、自分が何とかしなくちゃ、という気持ちが人一倍強い。
「頼る」「お願いする」のが下手。
その結果、自分で抱え込むが、なまじやれるだけのスキルも体力もあるので、何としてでもやり遂げる。
飲み会があれば、だいたい幹事。場を盛り上げるのも自分の役目。
先輩から見れば「あいつは生き方下手だけど、しっかり任せられる後輩」だから、評価も高いし、出世も早い。
でも後輩から見ると、十分に任せてもらえないし、ちょっとでも失敗すると逐一指導が入って働きにくい、萎える先輩。

立場が上がり、後輩が増え、自分の今までのスタイルではうまく行かないことが徐々に増えてきて、でもどうやって変われば良いかわからず、非常に苦労していたところだった。
それが、昨年の夏頃から、徐々にスタイルが変わり、今は本当に全く違うリーダーシップのスタイルになった。
後輩には色々頼るし、後輩の後方支援を買って出る、自分がやるのではなく、皆がやりやすい環境を整えることに専念するスタイルにいつのまにか変わっていた。
先日、昔一緒に働いていた後輩数名から「本当に 変わりましたね」とか「こう言うと失礼ですが、昔一緒に働いていた時より助かりました」とか言われたから、変わったんだろう。
まあ、こういうブログ記事を書いて役に立とうとか思っているあたり、根本的な性格は変わっていないのだが、少なくとも職業人格が変わったのだろうと思う。

そういうわけで、私自身が、どうやって人に頼ったり、後方支援に回ったりするスタイルに変わることが出来たのかを書けば、役に立つかもしれないと思い、今日は一日自分を振り返って分析してみた。

やはり、そうやって苦労している中で、妊娠したことは非常に大きな転機だった。恐らく結婚したことも。
そしてそういう転機に、良い後輩たちに恵まれた。
その結果かもしれないが、次に書く8つのことを意識するようになったのが、一番大きな変化だった。
逆に、妊娠しても、良い後輩がいても、この8つを意識しなければ、何も変わらなかっただろう。

そしてこれら8つは、男性にとっても重要となる。
男女ともに、育児など他のことと両立し、仕事に専念できる時間が限られる状況で、フレキシブルで効率的、効果的なリーダーシップを取るために役に立つマインドセット、技やスキルだ。

最初の4つは、マインドセットの変化に関するもの。今日はまずその4つについて書く。

1. 「自分はいつ倒れるか、いなくなるかわからない」ということを大いに自覚する。
  そして自分がいなくても回る体制を作ることに全力を尽くす


後づけで考えれば当たり前なのだが、たくさんの仕事を成し遂げるには、それぞれの仕事は自分がいなくても基本的には回る体制になっており、本当に必要なときだけ自分が出て行くのが理想的である。
何でもかんでも自分がやっていたら、スケーラビリティがない。それ以上広げられないのだ。

思い出せば、昔MITで起業家のリーダーシップ論をやっている時、そんなことを習ったのだった。
起業家として最初に成功するタイプの人は、何でも自分でやってしまうタイプが多く、自分がいなくても回る体制を築くのが下手なケースが多い。そういう人がいつまでも社長をやっていると、企業として大きく成長するのが難しくなるから、起業する創業者と、ある程度大きくなってから運営する社長は変えたほうがが良い
もちろんその人が成長して、運営も得意になれば話は別だが、せっかく創業者としてのスキルが有るのだから、それをやり続ければ良いという発想だ。

一方、通常の組織であれば、事業会社であれ、プロフェッショナルファームであれ、立場が上がるにつれて自分の責任範囲は増える。
当たり前かもしれないが、自分がいなくても回る体制をつくることに全力をつくすことが、広い範囲をうまく運営するためには重要になるのだ。

私の場合は、自分が妊娠したのがきっかけで「自分がいなくても回る組織」というのを真剣に考えるようになったわけだが、考えたらいずれ当然のように必要になるものだったのだ。

2. 「チームがやりがいを感じて楽しんで仕事している状況が、チームの力を最大化できている状態」だと知る。
そして自分の役割は、そういう環境を作ることだと自覚する。 

これも書くと当たり前なのだが、組織として一番力を発揮できている状態とは、ひとりひとりのメンバーがやりがいを感じ、自分が価値を発揮できていると思えて、楽しめており、最大限の力を発揮できている状態だ。

北風と太陽の話ではないが、北風のようにあなたが奮闘して細かく指導をしてメンバーの力をあげようとしたり、あなたがいくら頑張っても、組織の力は最大化出来ないのである。
むしろ、太陽のように、一人ひとりがやる気が出て、自然と仕事をしたいという環境を整える方が効果的である。

環境づくりに全力を尽くそう、それぞれのメンバーがやりやすいように後方支援に回ろう、と思い始めると、全てが全く違う方向に回り始めることに気がつくだろう。

3. 「頼ることは人を育てることだ」と発想を転換する。


責任感の強い人にありがちなのが、人に頼るのは、何となく自分がサボっているような気がする罪悪感である。
あと、負けず嫌いな人で、人に頼ると自分の処理能力のなさを認めた気がする、と思ってしまう人もいるだろう。

そうではなく、自分の今の役割は、自分がいなくても回る人を育てることであり、その人に頼ることは、その人を育てるために最も効果的で、効率的な方法だと思うことだ。
頼ることが、人を一番成長させるのである。

あとは任せると決めたら、任せきる。細かいことにはこだわらない。
自分が思っていることと少し違っても、大勢に影響がなければ、その人の持ち味だと思ってスルーする。
そしてやりきってくれた時には、心から感謝し、それを表現する。

余談。こんなことを書くと一部の男性に嫌がられるに違いないが、家庭において、妻が夫を「育てる」状況でも同じマインドセットが重要だ。
一般的に、夫婦では女性のほうが精神的にしっかりしている事が多い上、特に子供が生まれた時など、親としての自覚が生じるのは、子供を身ごもっている女性のほうが早いと言われている。
そのため、いろんな精神的負担、家事などの負担が全て妻にかかってしまい、産後クライシス、そして離婚、などという話もよく聞く。
自分ができることでもそうでなくても、何でも夫に頼る、夫を立ててお願いする、一度お願いしたら口を出さない、出来たら感謝する、というのが、夫として、親としての自覚を早く目覚めさせることにつながるだろう。

4. 「私がいなくても世界は回る」ということに気づく

リーダー型の女性は責任感が強く、どんなことでも、自分が何とかしなきゃ、頑張らなきゃ、と思いがちである。
プロフェッショナル意識の強い人ほど、そうだろう。
しかし、実際には自分が何とかしなくても、何とかなったりすることが多い。
むしろ自分がいないほうが、現場で何とかしようとやる気になり、力が発揮できて良い結果になることもある。

私は夫に「あなたがいなくても、世界は回るんだよ」といつも言われている。
ここで、彼自身が「俺がいるからお前は頑張らなくていいんだ」などというタイプではないことがポイントで、彼自身、特に頑張らず、気楽に生きている。
本当に自分が必要となる場所でしか頑張らないのである。

この、本当に自分が必要なところを見極めてそこだけ頑張る、というのはリーダーとして非常に大切なことで、これを身近で見ていて、自分が変わったのもあるかもしれない。

後編は、「頼る」「後方支援型」リーダーシップを行うための技やスキルについて書く。

後編はこちら→ リーダー型女性が「頼る・後方支援に回る」スタイルを築く8つの方法(後編)
 
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