Fotolia_109612955_XS

妊娠中、海外出張をどうするかは迷う方が多いと思います。
前回の妊娠では海外出張は最後まで避けた私ですが、今回の妊娠では3回の海外出張をこなしてしまいました。

そして、現在妊娠30週でもう一つ海外出張を入れようと画策していたところ、昨日の検診で、海外出張に初のドクターストップを頂き、だいぶ凹みました(もう回復しましたが)。
飛行機でたった2時間程度の某国なので大丈夫かな、と思って先生に診て頂いたところ、ハッキリとダメが出てしまいました。

私の主治医は、安静にしろ、なんて簡単には言わない先生です。
前回の妊娠でも「仕事しながら産気づくくらいが良いんですよ~」なんて出産直前まで仰っており、
今回のもつい一ヶ月前の海外出張までは「問題無いですよ~、気をつけて行ってきて下さい」なんて仰っていました。
それなのに昨日は、内診の後「う~ん、ちょっと余裕がある状態とは言えないですね。何かあったら子宮口が開いてしまう可能性があります。今回はダメです~」って仰るんですもの。
それはそれは重く受け止めました。
「別に家で安静に、ということではなく、国内で仕事している分には問題ありませんよ。
国内出張だったら、頑張ってくださいね~と思いますが、海外だと何があるか分かりませんからダメです」とのことです。

30週なので、当然といえば当然ですが、いざ、ハッキリダメと言われてしまうと落ち込むものですね。
出張前にそういう状況だと分かって良かった、と安心すべきところでしょうが、気持ちとしては落ち込みます。
でも幸い、別の同僚が代わりに行ってくれることが先ほど決まり、やっとホッとしたところです。

こんな話を読むと「え~、そんな時期まで海外出張するなんて信じられない…」と思う人もいるかと思います。
私も、最初の妊娠の時はその派でした。
妊娠初期など、国内出張ですら控えており、信頼できる後輩に、全ての出張案件をお願いしておりました。(その結果、後輩たちと良い信頼関係が築ける、という副産物があったのは以前書いたとおり)

が、今回の妊娠では、2回めで慣れがあるからか、既に3回も海外出張をしてしまっています。
やってみて、初めて経験する辛さもあり、知っていくのと、知らないで行くのはだいぶ違うだろう、と思い、記事に書いてみようと思いました。
というわけで、今回から3回分は、私が経験した妊娠中の海外出張についてです。

1回目は妊娠初期、7週での香港出張の話から。

Fotolia_97474393_XS

■海外出張の許可をもらいに産婦人科初診

今回の妊娠は、つわりの自覚症状が出たのがとても早く、まだ生理予定日前の3週ころからなんか気持ちが悪い。
で、妊娠検査薬を買ってきて調べたところ、陽性反応が出ました。

とはいえ、妊娠6週くらいにならないと胎嚢も見えず、
産婦人科に行っても時間とお金(8,000円くらい)がかかるだけでムダ足になることは、前の妊娠の経験から分かってます。
それで、陽性が出てから3週間くらいは、3日に一回妊娠検査薬で様子を見て、妊娠継続しているかを確認するだけにとどめていました。
つわりは続いていて、動くものに乗ると気分が悪くなる、食欲ない、という状況は続いていました。

そんな中で、会社の国際会議で香港に行く必要が突然出てきて、流石に事前に産婦人科に行くべきか、と思い、6週くらいに主治医ではなく、近所の産婦人科に行ってみました。

胎嚢らしきものが見え、とりあえず子宮外妊娠の可能性が否定された程度で、
「でも、6週なのにこの程度の大きさだと、今回は育たず流産の可能性もありますね」という、変に不安になるコメントと、海外出張のOKだけ頂いて帰ってきました。

飛行機にのる準備としては、寒くならないよう機内で着る防寒着、出血などがあった時用の生理ナプキン、もらっていれば母子手帳は忘れずに。

海外出張をするかどうかは、妊娠中は自己判断せず、一応つねに医者には確認して意見を頂くのが良いと思っています。
心拍確認前なら重くない流産(重い生理くらい)程度ですみますが、
流産も週数が進むとタダ事では済まなくなり、病院に行かなくてはならなくなりますので、そのあたりの加減を理解した上で、出張の是非を決める必要があります。
また、飛行機に乗ることが流産につながるかどうか、というのもきちんと確認しておいたほうが良いでしょう。
 
■妊娠初期の飛行機は、つわりが軽い人でもひどくなることも覚悟で

実際の香港フライトは、妊娠7週でした。
木曜夕方に出て1泊し、金曜の深夜便で帰ってくるというプランで、結構忙しい出張です。

前回は妊娠初期は国内出張すら避けていた私ですが、実は比較的つわり自体は軽い方ではあり、今回は勝手もわかってるし何とかなるかな~、と見くびっていました。
ところが、機内でとても気分が悪くなり、気持ちの悪さを耐えるので大変でした。

チェックインでは、一応妊娠していることは伝え、運良く空いている便だったので、
エコノミーですが、隣に乗客がいない前の方の席を案内して頂けました。
便の空席状況にもよりますが、妊娠していることを伝えると、それなりに配慮はして頂けますので、伝える方が良いです。
あと、融通を効かせてもらいやすいよう、余裕を持っていつもより早めに到着するように空港に向かいましょう。

飛行機が離陸し、気圧が低くなってきた頃から、だんだん気分が悪くなりました。
気圧の変化など、普段は耳でしか感じない程度ですが、妊娠中は敏感なのかもしれません。

映画でも見て気分を紛らわそうと思い、まだ見ていなかったスター・ウォーズ Episode 7を発見し、見始めました。
気分はどんどん悪くなり、お水をちびちび飲んでみたり、誰もいない隣の席に横たわってみたり。
エチケット袋を取り出して、いつ吐いても良いように、準備だけはしておきました。
そのうち映画も見終わってしまったので、サラメシとか気が紛れるようなビデオ系を探して見続け、何とか気持ち悪いのを耐えに耐え、やっと到着。

とはいえ、香港までのフライトはたった4時間なのと、、
気分が悪いのが辛いだけで、妊娠継続そのものに影響があるわけではないので、そこは安心しながら、ただただ気分の悪いのを耐えました。

着陸すると、蒸し暑い香港でしたが、あれだけ気分が悪かったのがウソのよう。
夜風に当たりながら、気持よくホテルを目指しました。

個人差があるので、すべての人が妊娠初期は気分が悪くなるわけではないと思います。
つわりが重すぎて、仕事継続すら大変、飛行機なんて考えられないという人もいる一方、飛行機に乗っても何も感じない人もいるでしょう。
妊娠初期でも、飛行機に乗り続けているCAの方もたくさんいらっしゃいます。
普段つわりが軽い人でも重いつわりの人のように気分が悪くなることもある、という私のような例もあるので、参考までに。

■ 出張中は余裕を持ったスケジュールで、うまく休息を取りながら仕事を

出張中は、色々と予定が入り忙しくなりがちですが、最低限必要なものを見極めて、出来るだけ休息を取れるスケジュールにするのが良いと思います。

今回の私の出張は社内の国際会議で、私は午前中に出番があったので、それだけ出席。
ランチでは色んな人と一緒に取って交流し、午後のプログラムは自分にとって余り重要ではなかったので飛ばしてホテルの部屋で休息をとっていました。
夜もフライトが遅い人は皆で集まってディナー、というイベントがあったのですが、一人でゆっくりしたかったので参加せず、一人ご飯を食べに行きました。

■ 帰りの夜行便は寝てしまったので、結構平気でした…

時間に余裕があるなら、夜行便は疲れるので出来るだけ乗らず、翌朝の便で帰るようなスケジュールにするのが良いと思います。
私の場合、今回の出張中は主人がひとりで娘の面倒を見ていたのですが、土曜は用事があるとのことだったので、それに間に合うよう早く帰るため、夜行便を使いました。

結果ですが、夜行便のほうが、寝られたので、行きの機内のように気分の悪さを耐え続ける地獄の4時間にはならずに済みました。

■ まとめ

以上、妊娠初期の海外出張経験です。まとめるとこんな感じ。
  • 妊娠初期は、流産の可能性が常にあるため(通常でも2-3割は流産すると言われています)、事前に医師に診断してもらい、出張の可否は一応確認すること。
    飛行機に乗ることが妊娠状況に影響することも人によってはあるし、そうでなくても週数が進んだ状態で稽留流産などになると、海外ではけっこう大変だから、という理由です
  • 持ち物としては、飛行機の中の防寒着、生理用ナプキンを忘れないように。飛行機の中で冷えるとつわりがひどくなることがあります
  • 空港には早めに到着し、妊娠していることを告げること。状況によっては配慮してくれます
  • 飛行機の中でつわりが悪化することも。エチケット袋などを準備し、お水をたくさんのみましょう
  • 夜行便は避けられるなら避け、出張中は余裕を持ったスケジュールを!