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我が家の娘は、昨晩もギャン泣きでした。
電気を消すと、わんわん泣き始めるので、夫と二人がかりで交互にあやしながら、自分の寝る準備をしたり、赤ちゃんのミルクを準備したり、音楽をかけてあげたり。
結局、添い乳も拒否するくらい泣くので、夫が抱き上げて、しばらくあやしてあげたところ、ようやく寝てくれた。
こんなとき、夫が育児に協力的で本当に良かった、と思う。

というわけで、昨日の「キャリア女性のイクメン・カジメン育成講座(前篇)」の続き記事です。

6. 「察してもらう」を期待しない、やってほしいことは言葉で伝える

妻が夫にイライラするナンバーワンは、「私がこんなに大変なのに、夫が察してくれない!」というものらしい。

妻が家事や育児でバタバタ大変でも、「愛していたら、言わなくても気付いてくれるはず・・・」と思っているので、、夫が手伝わないでテレビを見ていようものなら、「何で助けてくれないのかしら?」とイライラ。

一方の夫は、テレビを見ながら、今日の仕事は大変だったなーと疲れを癒しつつ振り返っているところで、決して妻を無視しているわけでない。
妻は、そんな夫を見ながら、夫の近くでわざとバタバタして気付いてもらおうとしたりして、イライラを募らせる。

妻がようやく口を開いた時には、イライラが頂点に達しているので、いきなりヒステリックに責め口調。
「私だって仕事で忙しいのに、何で私だけXXやってて、あなたは何もやってくれないの!!! 」

最初から「察してもらう」なんて期待は一切持たず、全てを言葉で伝えよう。
ママやパパがイライラすると、子供にもイライラが伝わり、情緒の発達上も余り良くないしね。
相手も「少し休んで疲れが取れたら家事を手伝おう・・」と思っているだけかもしれず、自分が相手の気持ちを「察していない」だけかもしれないから・・

怒る代わりに、「テレビ見てるとこ悪いけど、XXしてくれる?」「私も疲れてるから休みたいんだけど、先にXX終わらせない?」などと言葉で伝える。
そして、伝えるときは、前篇の5に書いた「心は鬼嫁、言葉は良妻」を忘れずに・・・
優しい言葉で伝えれば、多くの男性が「分かった」「気づかなかった、ごめん」と言って、腰を上げてくれるだろう。

「期待して怒らず、言葉で伝える」習慣は、子育てにおいても役に立つはずだ。
子供の人格に感情移入し、期待している母親ほど、「何で私が思っていることと反対のことをするの?」「大変なのに分かってくれないの?」と子供に怒りを露わにしてしまう親が多いという。

「語りかけ育児」の本に詳しいが、親が感情的にならずに、言葉で伝える教育は、忍耐が必要ではあるが、子供の言葉の発達を早めるし、論理的にものを考えるのを促すのに役立つ。
「期待して怒らず、言葉で伝える」は、将来の子育てに向けた練習だと思えば、夫に対しても普通に出来るようになるかも知れない。


7. 責任範囲は明確に

夫にやって欲しいことがある場合、「これは夫の仕事」と決めて、任せてしまう。
これで、妻もいちいち言わなくて良くなるし、心に余裕ができる。
夫も妻の機嫌によってやることが違って、毎日お伺いを立てるよりは、やることが決まっている方がずっと楽だ。

任せる仕事は、皿洗い、お風呂掃除、トイレ掃除、ゴミ捨て、洗濯、など切り出して任せやすい仕事。
本人が料理が好きなら、それを任せるのも良い。
仕事がきまっていると、「この仕事は僕の仕事。これをやれば、妻が喜んでくれる!」と思って取り組みやすい。

責任範囲を明確にしておくと、夫がどんなに帰りが遅くても、仕事で疲れていても、これは自分の責任だから、とやるのが当然のことになってくる。
そうすると、妻も自然と夫に感謝の気持ちを持てるようになる。

我が家は、皿洗いとゴミ捨て、娘の寝かしつけが夫の仕事なのだが、どんなに夜が遅く、朝が早い日でも、ちゃんと自分の責任だから、と頑張ってやっている。
夜中にガチャガチャ皿を洗う音が聞こえたり、眠りながら娘を抱っこしているのを見ていると、感謝の気持ちしか生じない。
たとえ自分が育児と家事で大変な時に、夫が脱いだパンツや靴下がそのへんに落っこちているのを発見しても、愛おしく感じてしまう。

また、育児の中で夫の仕事をつくり、子供にとっての登場回数を増やすことも大切だ
産まれて数ヶ月の間に、子供の人格が形成されるだけでなく、夫が「父親」の自覚をもつのもこの頃だ。
夫が単身赴任でない限り、夫がどんなに忙しい仕事でも、心を鬼にして、夜間や土日に出来る仕事を与えるのは、子供の為でも、夫のためでもある。


8. 一度夫に任せたら、夫のテリトリー。一切口を出さない、入り込まない

産前に「パパママ学級」に行った時、お風呂実習があった。参加者が順番で赤ちゃん人形を沐浴させるのだ。
そこに、夫が実習している横で、妻が文字通り仁王立ちになり、夫が何か間違えるたびに「違う。もう片方の目を拭くのはタオルの違う面でって言われたでしょ?」「何でそうなるの?頭を洗う前に背中洗うんでしょ?」と駄目だししている、若い夫婦がいた。

他人が見ている前で注意するのは余りに可哀相だけど、これは家でも同じ。
一度任せたら、病気や怪我になるリスクがない限り、口出しは一切してはいけない。
多少のことは目をつぶり、褒めてモチベーションを上げること。
「こういうやり方をした方が、効率的なんだけどな・・・」と思っても、別に今言わなくても死ぬわけではない。
後で頃合いを見計らって、うまく伝える。頃合いを見計らううち、伝える必要がなくなることもある。
やるたびに妻のダメ出しが入るようだと、夫はそのうちやる気が無くなってしまうだろう。

これは仕事において人を育てるときも全く同じだと思う。

例えば、私が夫に皿洗いを教えていたころ、お湯をずっと出しっぱなしで長時間洗っているので、「水道代がもったいないなぁ」と思ったが、「お皿洗い初心者だから、まずは割らずに洗えることが大事」と思い、何も言わないでいた。
上達したら言おうかな、と思って見ていると、私とは違うやり方であるが、本人なりに効率化を図っていることがわかり、結局何も言わなかった。
今や、皿洗いは夫の専門分野となった。

育児だと、「そんなことしたら赤ちゃんが病気になる、怪我する」と、その場で口出したくなることもあるだろう。
もちろん抱き方が乱暴で危ない、とか、危険が伴うならその場でやめさせるべき。
でも、多くの場合は妻が夫に口出ししたくなるのは、そんなことではないはず。

また、口出しではなく、環境を整えてあげる、というやり方もある

オムツ交換に5分もかかっていると赤ちゃんが風邪をひく!と思っても、部屋を暖かくしておいてあげればよい。
だいたい、要領が悪くてモタついてる時に、何を言っても意味ないしね。
回数を重ねて、うまくなってもらうしかないので、「どうやったら早く出来るの?」と向こうから聞いてくるまで一切何も言わないほうが良い

あと、任せたらそこは夫のテリトリーなので、勝手に余計なことをしない、というのも大切。

むかし、私はお皿洗い用のスポンジが古かったので、Amazonで新しいのを注文し、古いのは捨てておいた。
すると翌日、皿洗い担当の夫が「あれ、僕の相棒がいない・・」と言いながら古いスポンジをしばらく探していた。
どうやら、新しいスポンジは洗いにくいらしく、古いスポンジを皿洗いの相棒として気に入っていたらしい。

私としては親切のつもりだったのだが、悪いことをしたと思った。


9. 夫の方が得意で頼れる、専門分野をつくってあげる

仕事でもそうだが、人は得意分野が出来て、人からも頼られるようになると、活き活きと仕事する。
家事や育児も同じだ。

ウチでは、娘の寝かしつけが夫の専門分野となっている。
実際、娘は夫の胸の中にいるほうが泣き止むし、おっぱいという伝家の宝刀がないにも関わらず、娘の機嫌を取るのは夫のほうが上手い。
夫も自分のほうが得意だと自覚しているので、私が「泣き止まないよ~」と言っていると、「どれどれ」と起きてきて、抱っこを交代してくれる。
その他、家庭によってはお風呂、オムツ替え、夜間のミルク作りなどがあるだろう。

「全てママが一番、ママじゃないとダメ!」という状態にしてしまうと、辛いのは妻自身。
仕事と同じである。
「ここはパパの方が得意」という部分があると、頼れるので、気持ち的にもラクになるのではないか。

10. 夫が育休を取る、または産後を二人だけで乗り越える経験を持つ

夫がみずから「イクメン・カジメン」になるには、妻がやっている全てを実際に経験するのが良いと思う。
そのためには、夫が長めの育休を取れるのが理想。
妻が仕事に復帰して、仕事をしている間に、家事や育児を経験する。

でも、男性の育休取得率が2%をうろうろしている現在の日本で、稼ぎがあるキャリア女性といえども、夫に育休をとってもらうのはなかなか難しい。

そんな中で、個人的にオススメなのは、出産後に夫に短くても休みをとってもらい、産後の一番大変な時期を夫婦ふたりで乗り越えて、生活を築きあげること。
里帰りをする人は、里帰りから帰った直後がチャンスになると思う。

「里帰りをしない選択」については、賛否両論あると思うので、これはこれでまた書きたいと思うが、ともかく我が家は、私の退院後一週間、夫には有給をとってもらい、二人だけで新生児と一緒の生活のスタートを切った。

子育ては夫婦どちらにとっても初めてのこと。たくさんの難問に直面し、それを二人で解決し、乗り切った。
その経験は、たとえ一週間であっても、夫婦の連帯感を生み、お互いの大変さを理解して、相手を思いやる絆になった。
夫が、今でも育児に関しては「察してくれる」し、自分からどんどんやってくれるのは、この期間があったことが良かったのではないか、と思っている。

以上、夫をイクメン・カジメンに育てるためのノウハウ集でした。
とはいえ私もまだ育成中。
これから、色々と増えたり改定したりもあると思うので、また書きたいと思います。
皆さんのノウハウがあれば、教えてください。