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昨日、仕事の時間短縮に関する記事を書いたが、仕事を出来るだけ効率的に終わらせる、というのは、別に育児中や妊娠中だけの話ではなく、すべての人に当てはまる。
特に、仕事の結果の質を上げることが重要な人達-プロフェッショナルと呼ばれる人たちは、できるだけ仕事を効率化し、仕事ではない自分のプライベートの時間を出来るだけ取ることが重要だと、昔から私は考えている。
クライアントに成果を届けるために、どうしてもやらなくてはならないときは徹夜でも頑張るが、そうでない時は、まともな時間に家に帰り、リフレッシュしたり、充電したりすることにより、普段考えないことに気がついたり、解けなかった問いの答えを思いついたりするのである。結果として、成果の質を上げることが出来る。

ところが、非常に忙しい仕事をしていると、どうしても独身の人に仕事のしわ寄せが来て、自分の時間を確保するのが難しくなることがある。男女問わず、「家族のために帰らないと・・・」という言い訳が出来る人が残業や会議から逃れ、独身でそういう言い訳が出来ない人が、残業したり休日出勤したりして、残った仕事を片付けるという光景は、どの会社でも度々見ることである。私も独身生活が長かったので、自分の時間を確保する難しさがよく分かる。でも、家族がいる人が妻や夫と話したり、子どもと遊んだりすることでリフレッシュするように、独身の人も、自分のプライベートの時間でリフレッシュしたり、充電することは、同じくらい大切なことなのだ。

私の場合、アソシエイトの頃から、コンサルタントという忙しい仕事をしながら、ブログを書いたり、本を書いたりする時間を確保することにこだわった。その時間が自分の考え方の質を上げ、またクライアントとのコミュニケーションにもつながり、結果としてコンサルタントの仕事としてのアウトプットの質を高めていることを良くわかっていたからだ。
2012年6月に書籍を出版した後は、いろいろあって書くことから離れることにしたので、昔から好きだったワインについて体系的に学びたいと思い、ワインスクールに通い始めた。仕事とは全く異なることを勉強することでリフレッシュ出来たし、ワインスクールには若い人から、かなり人生経験を積んだ方まで様々な職業の方がおり、彼らと一緒に飲みに行ったり、一緒に様々な企画を立てたりする中で経験することは、一つ一つが私にとってとても大きな学びだった。老舗の女将さんの他人への気遣い、看護婦さんの思いやり、社長さんのリーダーシップ、大企業のシニアマネージャーさんの包容力など。

ただ、残念ながら、そのクラスは平日の月曜の19時から、というのがネックで、会社の人を説得する必要があった。当時マネージャーだった私は、「月曜日はワインスクールに行きたいので、クライアントに差し支えない限りは6時に解散」と宣言し、うまくタイムマネジメントをして、チームメンバーも6時に解放するように心がけていた。
ところが、あるパートナーの男性が、月曜日の夜に社内のミーティングを入れたいと言い出した。
私が「社内のミーティングなら、別の曜日でも何の差支えもないではないか」と反論したところ、「何故ワインスクールなんかに行くために、ミーティングを入れられないのか」と怒りだした。

この状況を、私の長年のメンターであり、一緒に仕事もしている、別のシニア・パートナーに相談した。彼は私が書籍を出版するため、一生懸命原稿を書いていたころも、そういった時間を確保することに協力的な人だった。話を聞いた彼は大笑いして、そのパートナーに対して次のように反論するよう、アドバイスをくれた。
「私はワインスクールに行って、婚活をしているんです!あなたは私が結婚のチャンスを逃しても、責任を取れるんですか?」

私としては婚活のために通っていたつもりは無かったが、それは良い案だと思い、アドバイス通り、そのパートナーに伝えたところ、彼は「なんだよそれ~」と言いながら、月曜の夜にミーティングを設定することを諦めてくれたのだった。
更に「私が婚活のために月曜にワインスクールに行っているらしい」という話を色んな人にして、見事(?)、噂にしてくれたので、他の人も私とのミーティングを月曜に入れるのを避けてくれるようになった。

残念ながら、その月曜のクラスは半年で終わってしまい、2013年に入って土曜日のクラスになってしまったので、平日の夜に抜けることは無くなってしまったのだけれど。

ワインスクールで学んだことは、老若男女のクラスメートから学んだ人としての気遣いや思いやりだけでなかった。
ワインが好きなクライアントの方は多く、体系立ててワインについて説明できることで、仕事に役立つこともあった。
ずっと取りたかったワインエキスパートの資格も取得できた。
そして私は、新しいクラスで出会った人と本当に結婚することになり、シニア・パートナーがくれたアドバイスを本当のことにしてしまった。

話が少しずれてしまったが、家族がいる人であれ、独身の人であれ、自分のプライベートの時間を確保することは、人生を豊かにして、仕事の質を上げるためには重要な事だ。本を読んだり、勉強をするだけでなく、私のようにワインスクールに行ったり、旅行をしたり、スポーツをすることも。特に独身の人は、その時間を勝ち取るのが大変なことも多いが、何とか勝ち取ることで得られることは大きいと思う。