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今日は近くのヨガスタジオの「産後ヨガ」のクラスに行ってきた。
生後6週以降の赤ちゃんを連れて参加できるヨガで、私は今日で3回めの参加。
もう6kg近い赤ちゃんの抱っこと上げ下ろしで、この一週間で腰痛がひどくなっていたのが、だいぶ和らいだ。
腰痛の解消に
腰痛がひどい、という人にお会いすると、私はいつもヨガを勧めている。
腰痛には色んな原因があるので、一概には言えないが、多くの場合の筋力不足による腰痛には、ヨガが合うと思う。
若いころに筋力があった人ほど、その筋力を前提に体が作られているので、腰痛になる人は多いらしい。
私は小さい頃から水泳をやっており、中学の頃には背筋が250kg近くある筋力の持ち主だった。
が、大学受験の頃に水泳をやめ、筋力、特に脊柱起立筋が落ちたのがきっかけで、腰痛を患うようになった。
これが、ヨガを始めた頃から徐々に治ってきた。ヨガの先生に聞くと、
・脚の裏側の筋肉(ハムストリングス)がストレッチされることで、坐骨神経が引っ張られないようになる
・脊柱起立筋そのものが鍛えられるため、腰椎の負担が減る
・腹筋やインナーマッスルが鍛えられ、脊柱起立筋以外の部分で体重を支えられるようになり、腰に負担がかかりにくくなる
などなど、いくつか理由があるらしい。
ともかく、ヨガのクラスに行ってポーズをひと通りやると、腰痛がラクになるポーズがいくつか出てくる。
普段から、痛くなるたびにそれらのポーズをやるようにすると、筋肉がストレッチされ、必要な筋力がつくようになり、徐々に治ってくる。
なお、中には痛みを悪化させるポーズもあるので、クラスが始まる前に、先生に腰痛だということは必ず伝え、痛くなるようなポーズは避けるのが良い
キャリア女性の体力維持に
ヨガを始めて、腰痛と生理痛が治っただけでなく、どんな時でも心を穏やかにできる方法を知り、体の声を聞く(!)ことで、体のリズムによって変わる自分の体調の管理ができるようになった。
キャリア女性で、男性並みにバリバリ働いている人には、体を壊してしまう人が結構いるように思う。
私の高校・大学の友人にも、会社の後輩たちにも、コンサル業界に入った他社同期にも、激務が原因で、20代後半くらいで体を壊し、仕事を一旦やめた、という女性は割と多い。
ただでさえ、男ばかりの中で女性ひとり、という環境がストレスフルなのに、何日も睡眠不足が続くような環境で、精神的なストレスも多いところで、男性と同じように働いていくのは、体力や精神力に自信があってもかなり大変なことだ。
ヨガの先生で、元々はキャリアウーマンだった、という方によくお会いする。
投資銀行や商社などで男性並みにバリバリ働いていたが、体調を壊してしまい、退職。
アメリカに行ってヨガに出会い、体調がすこぶる良くなったのがきっかけで、ヨガの先生になった、という経歴の持ち主だ。
実際、ヨガを続けていると、体の声を聞く(!)ことが出来るようになる。
と書くと、宗教じみてると思われるかも知れないが(笑)、単純にヨガの呼吸法でゆっくり腹式呼吸をしながら、動かしている体の箇所に意識を集中させることで、その部分の調子がいつもと違わないか、痛みがあったりしないかなどを知ることが出来る、ということだ。
続けているうちに、「ん、今日は腰の筋肉がいつもより張っているぞ」「今日はふくらはぎがむくんでいるぞ」などとわかるので、そういう部分を重点的に動かすことで、元通りにすることが出来る。
また、そうやって体の声を聞くと、自分の体のリズムによる体調の違いがわかる。
生理前にはいつもより体がこわばっており、生理前日には骨盤が硬く「あ、明日からだ」と分かったりする。
月のものが終わってしばらくすると、体の温度が上がりやすくなり、体も柔らかくなる。
体のリズムを自分で感じられるようになってくるので、仕事の時でも、いつは無理をしてよいか、いつは自重したほうが良いか、というのがわかるようになる。
ちなみに、体の声を聞くのはマッサージの効果をあげるときにも役立つ方法。
私はマッサージ師さんに、「こんなに短時間で効果が上がる人に初めて会いました」とよく言われるが、これはマッサージを受けているときにも、ヨガを応用しているからだと思っている。
ヨガの呼吸法で腹式呼吸をすると、マッサージの痛みを逃がしながら、マッサージされている箇所に意識を集中させることで、筋肉のコリを短時間でほぐすことが出来る。
ヨガの呼吸法は、落ち着かない時や、焦っている時などに、心を落ち着かせるためにも役に立つ。
ゆっくりと鼻で息をしながら、20秒くらいかけて腹式呼吸をする。
大切なプレゼンの前のエレベーターの中とか、イラッとしたときなどに、この呼吸法で心を落ち着かせている。
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妊娠前の体を整えるために
女性の体を整える、という意味では、最近は「子宝ヨガ」「妊活ヨガ」など、妊娠しやすくなる体になるためのヨガ教室も増えてきている。
ヨガで心が穏やかになると同時に、骨盤の歪みがなくなり、体調が良くなると、妊娠しやすくなるのだという。
私はこの手のクラスは雰囲気が苦手で受けたことがないのだが、ヨガを続けることで腰痛や生理痛が治ったり、生理が安定して来るようになり、心が穏やかになるのは確かなので、妊娠にも効果があるのかもしれない、と思っている。
高齢にも関わらず、結婚を決めた後すぐに妊娠したのも、ヨガを続けていたせいで体が作られていたのもあったのかもしれない。
ヨガスタジオ・クラスの選び方
さて、どうやってヨガスタジオやクラスを選ぶか。
多くのヨガスタジオは、最初の1,2回はトライアルで安めの料金で受けることが出来、その後は月会費を払うパターンだったり、回数券方式だったり、一回ずつお金を払ってドロップ・インできる形だったりと色々だ。
スタジオの雰囲気の好き嫌いもあるので、まずはトライアルを使って行ってみるのが良い。
ヨガスタジオのスケジュールを見ると、色んな種類のヨガのクラスがあって迷ってしまうが。一番大切なのは先生を選ぶことだと思う。
激しく運動量の多いヨガを好む先生もいれば、ゆったりした瞑想型のヨガを好む先生もいる。
どちらが良いかは、その人の体質(筋肉が多いか少ないか、体が硬いか柔らかいか)にもよるし、先生との相性にもよるし、好みにもよるなので、試行錯誤しながら探すしかない。
私は、適度にストレッチをやり、運動量も多い先生が好き。
余り動かない、無理をしないタイプの先生はすぐに飽きてしまって続けられない。
あとは、痛いストレッチばかりやる先生だと続かない。
これは、私自身に基礎的な筋力があるので、ストレッチもあり運動量が多い方が楽しいということ、でも昔から体がとても硬いので、ストレッチの度合いがきつくて、「そのくらい曲がるのが当たり前でしょ」みたいな感じのスパルタ先生だと、小学校の体育の先生を思い出して嫌になる、という理由。
まずはスケジュールを見ながら、曜日・時間の合う先生のクラスに行ってみて、合わないな、と思ったらすぐに他の先生に変える、という形で探す。
都合の良い時間全て試してみたけど、合う先生に会えなかった、ということもあるので、初めてヨガに通うときは、回数券か、一回ずつお金を払える方式のヨガスタジオに行くのが安全だろう
マタニティヨガ
妊娠中の運動にヨガが良い、というのはよく言われているので、妊娠して初めてヨガを始める人は多いかもしれない。
どんなヨガスタジオにもだいたいマタニティヨガのクラスは用意されているので、ネットで近くのヨガスタジオを2,3軒調べて、トライアルで行ってみると良い。
あとは、産婦人科でもマタニティヨガ教室をやっているところなどがある。
先生によって、動き方が結構違い、激しく動く先生もいれば、ゆっくりとしか動かない先生もいる。
私自信は、動くヨガが好きなので、そういう先生のところに通った。
アメリカ仕込みで「妊娠は病気ではないですから、しっかり動かして体力付けなきゃダメ~。ゆっくりとしか動かさないのは意味ないから」とかいって、結構しっかりと体を動かす先生だった。
通い始める時期は、妊娠16週から、とか、5ヶ月に入ってから、とか先生によって基準が色々である。
切迫流産などの疑いがある人は、ヨガも出来ないので、最初の妊婦検診の時に、かかりつけの先生に聞いて、一応許可をもらうこと。
マタニティヨガ自体は、出産予定日前日まで続けられるが、これも切迫早産とかの疑いがある人は別なので、先生に相談すること。
産後ヨガ
産後に、出産で開いた骨盤を元通りにしたり、なくなった筋力を復活させるにも、ヨガは良いとされている。
私の通っているヨガスタジオは、産後6週目から、赤ちゃん連れで参加できる。
赤ちゃんは、ヨガスタジオのマットや毛布の上に、持参したタオルケットをおき、その上に置いて、その横でヨガをやる。
赤ちゃんがグズってしまったときは、先生があやしてくれたり、場合によっては抱っこしながらヨガのポーズをしたりする。
どうしても泣き止まない時は、自分だけ途中でストップして、授乳したり、オムツ替えをしたりも出来る。
一回目の時は大泣きしてヨガの先生にあやされていた我が子も、今日は一人でアブアブ声を出しながら機嫌よく遊んでいた。
やはり、産後の体はこれまでとは違う、というのがよく分かる。
妊娠中でも普通に出来ていたポーズが、今は筋肉が落ちていて、痛くてできない、というのがたくさんある。
しばらく産後ヨガのクラスを続けて、筋力を回復したい。
私自身はまだ経験していないので書けないけれど、更年期の体調管理にもヨガが役に立つ、と聞いている。
このままヨガを続けていって、10年、15年後には迎えるであろう更年期も乗り切りたい。
以上。
こんな風に、ヨガは、独身でバリバリ働く20代の頃から、妊娠前、マタニティ、産後、そして更年期と女性のライフサイクルの色んなタイミングで、体調管理や体力維持に役立つ、人生にわたって長く続けられる趣味だ。
肩や膝を壊したり、という心配もないし、生理中や妊娠中などでも続けられる。
そして腰痛の解消など、男性にも役に立つと思われる。
まだやったことがない、という方で、上記の状況に当てはまる人は是非是非、始めてみて下さい。